Coffee Days

マンデリンG1とは?味・特徴と3焙煎の選び方を実飲レビュー

マンデリンG1で感じた花とはちみつ、カカオバターの香味を表すイメージ

マンデリンG1は、インドネシア・スマトラ島で生産されるコーヒー銘柄「マンデリン」に、生豆の等級「G1(Grade 1)」が付いた名前です。

今回の実飲では、ミディアム・シティ・フルシティの3つの焙煎度すべてで苦みがしっかりと感じられ、酸味は控えめでした。苦みの軸は共通しながらも、焙煎度によって香りとコク、ミルクとの相性に明確な違いがあります。

飲み方で選ぶなら、ミルクと合わせたラテで楽しみたい方にはシティ、濃厚なエスプレッソ単体や重厚なコクをじっくり味わいたい方にはフルシティが適しています。花のような香りとはちみつのような甘み、シティより軽めのボディを楽しみたい方にはミディアムが合います。

通常の味の感想は、3焙煎ともカッピングで確かめました。各焙煎度の味わいと、エスプレッソやラテでの相性を率直にお伝えします。

マンデリンG1とは?銘柄と等級の意味

マンデリンはインドネシア・スマトラ島のコーヒー銘柄、G1(Grade 1)は生豆の欠点の少なさに基づく上位等級です。

マンデリンはスマトラ島のコーヒー銘柄、G1は生豆の欠点の少なさによる上位等級を示す図解

今回飲んだ豆の精製方法は、スマトラ式(ウェットハル)です。果肉を除いた豆を、豆を包む薄い殻(パーチメント)が付いた状態で一次乾燥させ、乾き切る前に殻を外して、生豆を再び乾かします。精製工程の詳しい仕組みは、コーヒーの精製方法の解説で確認できます。

味・酸味・苦みと3焙煎の比較

3つの焙煎度をカッピングで飲み比べ、私が感じた味と香りの強さを5点満点で整理しました。

下記の図は、焙煎度の両端にあたるミディアムとフルシティの味わいの強さを比較したものです。表では3焙煎すべての数値を確認できます。

TASTE PROFILE

強さの輪郭を、重ねて見る。

マンデリンG1のミディアムとフルシティの味の強さ5点満点の強さ。中心0、外周5。ミディアムは実線と丸、フルシティは破線とひし形。直後の表にはシティを含む全15点の数値があります。135酸味苦み甘みコク香り
● 実線:ミディアム◆ 破線:フルシティ

5点満点で感じた味・香りの強さ。中心が0、外周が5です。

2つの実飲記録を重ねて表示。

項目ミディアムシティフルシティ
酸味221
苦み444
甘み344
コク345
香り322

3つの焙煎度すべてで苦みの強さは4と共通しており、いずれもしっかりとした苦みを感じました。酸味は1〜2と控えめ。コクはミディアム3、シティ4、フルシティ5と違いがあり、深く焼いたものほど厚みを感じました。

ミディアム:花とはちみつの甘みと軽やかなボディ

白い器に入ったマンデリンG1のミディアム焙煎の豆
マンデリンG1のミディアム。本人撮影。

ミディアム焙煎は、フローラルなアロマとはちみつを思わせる甘みが特徴です。

口に含むと、どこかレトロなはちみつを連想させる甘みが広がります。シティと比べるとボディ自体は軽めですが、マンデリンらしい苦みが輪郭をしっかり保っています。

舌の上には、はちみつを思わせる独特のねっとりとした質感が残ります。軽やかさのなかにこのねっとり感と確かな苦みが共存しているのが印象的でした。

マンデリンG1のミディアム焙煎の豆の寄り
ミディアムの豆を近くで。本人撮影。

シティ:バターや大地を思わせる重厚なコクとカカオの甘み

マンデリンG1のシティロースト表記がある珈琲問屋のパッケージ
マンデリンG1のシティのパッケージ。本人撮影。

シティ焙煎では、バターやカカオを思わせる濃厚で落ち着いた香りが漂います。

口に含んだ瞬間に広がるのは、バターや大地を連想させるどっしりとしてねっとりとした苦みと豊かなコクです。ミディアムと比べてボディに厚みを感じました。

力強い苦みの奥からはカカオのような深い甘みが現れ、苦み・コク・甘みが一体となって感じられます。重厚なマンデリンの個性をストレートに味わえる焙煎度です。

フルシティ:カカオバターの濃厚さとバナナのような甘い余韻

フルシティ焙煎では、余分な要素がそぎ落とされたバターのような落ち着いた香りが漂います。

フルシティまで深く焼いていても、私は嫌な苦みを感じませんでした。カカオバターを思わせる甘さと、厚みのあるコクが際立ちます。

舌の上にはほどよくねっとりとしたテクスチャーが広がり、豊かな質感が長く留まります。飲み込んだ後には、アフターテイストとしてバナナのような甘く芳醇なフレーバーが心地よい余韻を残します。

エスプレッソとラテの相性

カッピングでの実飲に加えて、エスプレッソ抽出やミルクを合わせたラテでも確かめました。

この3焙煎のラテで、私が最もよかったと感じたのはシティです。シティのエスプレッソは単体で飲むと少しえぐみと嫌な酸味が気になりましたが、ミルクを合わせてラテに仕立てると印象が一変しました。喫茶店のカフェオレのような味わいになり、カラメルを思わせる甘苦さとスモーキーな風味がミルクと調和します。

一方、フルシティ焙煎はエスプレッソ単体で飲むと非常に美味しく楽しめました。カカオバターのような濃厚さが前面に引き立ちます。しかし、ラテにすると甘みやコクが消えてぼやけた味になってしまいました。

ミディアム焙煎は、ラテに仕立てると個性が消えてしまい、いまひとつの印象でした。花のような香りやはちみつ感を楽しむなら、私はミディアムをブラックで飲みたいと思います。

焙煎度の選び方

3つの焙煎度の特徴から、好みや飲み方に合わせた選び方を整理しました。

好み・飲み方焙煎選ぶ理由
花の香りとはちみつ感を楽しむミディアム花の香り、はちみつの甘みとねっとり感
ラテ、バターや大地の重厚な味シティラテのカラメル感とスモーキーさ
濃厚なエスプレッソ、甘い余韻フルシティカカオバターの濃厚さとバナナの余韻

珈琲問屋のマンデリンG1と基本仕様

今回飲んだ豆の基本仕様です。

項目内容
生産国インドネシア
地域スマトラ島
規格G1
精製方法スマトラ式(ウェットハル)
購入店珈琲問屋

珈琲問屋のマンデリンG1商品ページ では、現在の販売状況や詳細な仕様を確認できます。ミディアム・シティ・フルシティを含む複数の焙煎度から指定して注文できるため、好みの飲み方に合わせて選ぶことができます。

参考資料

G1の等級について:ICO National Quality Standards (2018) Indonesia節 (SNI 01-2907-2008に基づく等級基準)

この記事を書いた人

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元バリスタ・ホームバリスタ

複数のカフェ・喫茶店で働いた元バリスタ。社内バリスタコンテストへの出場、自宅でのカフェ開業、海外のカフェ巡りやSCAJへの参加を経験。いまは自宅でハンドドリップ、フレンチプレス、エアロプレス、エスプレッソを楽しみながら、豆の味や一杯の背景を探っています。

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