
ウシュウシュ(Wush Wush)は、エチオピア由来のコーヒーの品種名です。この記事では、珈琲問屋の「エチオピア リムG1 ウシュウシュ ウォッシュド」を、ミディアムとハイの2つの焙煎で飲んだ感想を紹介します。
私の実飲では、ミディアムはジャスミンのような花の香りと青りんご・マスカットを思わせる甘い余韻、ハイはブルーベリージャムのような甘みとカルダモンのようなスパイスが印象に残りました。花の香りとシルキーな口あたりを楽しむなら、まずミディアムがおすすめです。ハイは最初に苦みと重さが気になりましたが、時間を置くとまろやかになりました。
味の比較はカッピングをもとにしています。
ウシュウシュとは? 品種名と産地の関係
ウシュウシュは、エチオピア南西部のカッファ(Keffa)地方に由来する品種です。名前は同地方のウシュウシュという町・地域にちなみ、コロンビアなどでも栽培されています。
商品を選ぶときは、品種名と、どこで育ったか・どう精製されたかを分けて見ると整理しやすくなります。今回の商品名を分けると、次のようになります。
| 商品名の言葉 | 表していること |
|---|---|
| エチオピア | 生産国 |
| ウシュウシュ | 品種名 |
| ウォッシュド | 精製方法(水洗式) |
味・特徴を2焙煎で比較|甘みは同じ4でも香り・口あたりが異なる
ミディアムとハイの2つの焙煎で感じた香味の強さを、5つの項目で比較しました。
強さの輪郭を、重ねて見る。
5点満点で感じた味・香りの強さ。中心が0、外周が5です。
2つの実飲記録を重ねて表示。
| 感じた強さ | ミディアム | ハイ |
|---|---|---|
| 酸味 | 4 | 3 |
| 苦み | 2 | 4 |
| 甘み | 4 | 4 |
| コク | 2 | 4 |
| 香り | 4 | 3 |
数値を重ねて見ると、ミディアムは酸味(4)と香り(4)が前面に出る華やかな傾向があり、苦み(2)とコク(2)は穏やかです。一方のハイは、苦み(4)とコク(4)がしっかりと主張する重厚なバランスになっています。
興味深いのは、甘みの強さの評価がどちらも「4」である点です。同じ強さの甘みであっても、ミディアムでは青りんごやマスカットを連想する爽やかな後味として現れ、ハイではブルーベリージャムのような濃厚な甘みとして感じられました。点数と味の言葉を一緒に見ると、甘みの強さだけでは分からない違いが見えてきます。
ミディアムの実飲|花とスパイスの香り、青りんご・マスカットの余韻

ミディアムは、花の香り、果実の酸味、甘い余韻を楽しめる一杯でした。香りのメモは、短くこう残しています。
ジャスミン、ブルーベリー、カルダモン、シナモン
味はタマリンドを思わせる酸味に、青りんごやマスカットのような甘みが後味に残ります。その甘い余韻がとくに印象的でした。香りにはブルーベリーを挙げていますが、口にした味では青りんごやマスカットが浮かびました。
口あたりはシルキー。コクの強さは2で、ハイで気になった重さとは違う感触です。果実の甘みだけでなく、花やスパイスの香りも楽しみたい人におすすめです。
冷めると、後味の複雑な苦みも楽しめた
冷めると、後味に複雑な苦みが加わり、よりおいしく感じました。苦みの強さは2ですが、私にはその苦みも味わいを楽しむ要素になっていました。
ハイの実飲|ジャムの甘みとスパイス。時間を置くと印象が変わった

ハイでは、ブルーベリーやシナモンの甘い香りと、カルダモンのようなスパイスを感じました。ミディアムで挙げた花の香りは、私には感じにくくなっていました。
味は、ほのかに果実の酸味を残しつつ、ブルーベリージャムのような甘みが強く出ています。一方で、思ったより苦みが主張していて、最初は豆の良さを出し切れていないようにも感じました。
口あたりにも気になる点がありました。ミディアムのシルキーさとは違い、重く、舌の奥に残る感触です。甘みとコクはあるものの、この重さが気になったのが最初の印象でした。
時間を置くと、スパイス入りのフルーツキャンディーのように
豆に時間を置くエイジングが進むと、まろやかな味わいになりました。そのときのメモには、こんな言葉を残しています。
スパイス入りの濃厚なフルーツキャンディーをなめているよう。冷めてもうまい。
口あたりも、シロップのようなとろっとした感触になりました。最初に気になった重さと、後で楽しめたとろみ。舌触りへの印象も変わりました。
私の最初の判断は、ミディアムのほうが良さが出るというものでした。ただ、その後は、時間の置き方によってハイでも良さを楽しめそうだと感じています。

エスプレッソとラテ|抽出方法で変わる風味の表情
エスプレッソでは、カッピングとは別の印象が残っています。ミディアムはクリーミーで、杏仁豆腐やアーモンドを思わせる芳醇な甘み。ハイは、強いシトラス感とカルダモンのような風味でした。
ハイはラテでも飲みました。ミルクを合わせてもその個性が消えず、非常においしく感じました。果実とスパイスの風味をミルクと一緒に楽しむ飲み方もおすすめです。
どんな人に向く? 焙煎の選び方
花の香りと青りんご・マスカットの余韻、シルキーな口あたりが好きならミディアムがおすすめです。苦みや重さよりも、香りと後味の変化を楽しめました。
ブルーベリージャムの甘みや、濃厚な口あたり、カルダモンのようなスパイスを楽しみたいならハイが気になります。苦みの強さは4で、最初に飲んだときは舌に残る重さも感じました。
エスプレッソでクリーミーな甘さを楽しむならミディアム、ラテでもシトラスやスパイスの印象を楽しむならハイがおすすめです。
今回飲んだ豆と購入先
今回飲んだのは、珈琲問屋の「エチオピア リムG1 ウシュウシュ ウォッシュド」です。現在の商品説明には、次の情報が載っています。
| 項目 | 販売店の商品説明 |
|---|---|
| 生産国・地域 | エチオピア、カッファ地方ウシュウシュ地域 |
| 品種 | Wush Wush |
| 規格 | G1 |
| 精製方法 | 伝統式発酵水洗 |
| 標高 | 1,900〜2,200m |
水洗式(ウォッシュド)の精製工程や特徴を詳しく知りたい方は、コーヒーの精製方法の解説をご覧ください。
購入時の確認と在庫状況
2026年10月8日時点で珈琲問屋の商品ページ を確認したところ、在庫切れの表示となっていました。再入荷の状況や現在の取り扱いについては、公式商品ページをご確認ください。
購入時は、品種名に加えて産地・精製方法・選べる焙煎を見て、自分の気になる香味に合わせて選んでみてください。
エチオピアの豆をさらに幅広く探したい方は、エチオピアコーヒーの特徴と豆の選び方も参考にしてください。また、華やかな果実味やブランデーのような芳醇さを比較してみたい方には、アリーチャG1 ナチュラルのレビューもおすすめです。
参考資料
Keffa Coffee: Wush Wush (品種の由来・南西エチオピアおよびコロンビア等への展開に関する解説、2026年10月8日確認)